「JSAの「日本酒の試験」って利酒師よりレベルが高いって本当?」
「2次試験は一発合格が難しいって聞いたんだけど・・・??」
ソムリエ試験で有名な、JSAが主催する「SAKE Diploma試験」は、2022年度で5年目と新しい試験です。
まだまだ歴史の浅い試験ですが、合格率は「平均41%」と難関な試験です。
さらにストレートで1年での合格率は「38%」と決して簡単な試験ではありません!特に「2次試験が鬼門」と言われています。
しかし、勉強と練習のコツさえつかめば、1年でストレート合格も可能です!
この記事では、1年でストレート合格した私が実際に行った「トレーニング」を特に2次試験について解説します!
1年で合格したい!という方は是非参考にしてみてください
JSA SAKE Diplomaとは?という方は下の記事もご覧ください!
1次試験対策は「問題をひたすら解く!」
まずは1次試験に受からなくてはなりませんが、1次試験は「ワインの試験」よりも、比較的受かりやすいです。
教本も薄く、問題数も多くないので事前に試験問題に慣れていれば、大丈夫だからです。
SAKE Diploma「1次試験」は、CBT試験というPCを使った4択問題です。
教本も薄く、範囲も狭いですが「重箱の隅をつつく様な問題」が多数あるのも事実です。
1次試験を攻略するコツは、何よりも「何度も問題を解く」ことです。
私はワインエキスパートの試験でもお世話になった「Academy Du Vien」のオンラインアカデミーを購入し、ひたすら問題を解きました。
詳しくは前記事コチラをご覧ください。
鬼門の「2次試験」対策は早めにスタートしよう!
SAKEDiplomaでは2次試験で、かなり落とされているので「2次試験の方が鬼門」と言われています。
2次試験に進んだ人の「7割が合格するワインの試験」とは、ここが大きく異なっているのです。
特にテイスティング試験は、時間をかけてトレーニングすることが必要なので、1次試験に合格したらすぐにスタートしましょう!
速めに勉強をスタートして、舌をトレーニングしておくことが大事です。
2次試験対策は「テイスティンググラス」を準備することから始める!
SAKEDiplomaのテイスティング試験は「テイスティンググラス」で行われます。
トレーニングも、テイスティンググラスで行うようにしましょう!
お猪口などで飲む時と「香りの感じ方」や「口に入った時の広がり方」が全然違うので、最初からテイスティンググラスで練習した方が効率が良いのです!
グラスはネットで簡単に購入できます。そこまでお値段も高くないので「必要経費」と思って必ず準備しましょう。
SAKE DIPLOMA テイスティング試験は「マークシート」
「テイスティング試験がどのようなものか」を事前に知っておきましょう。
SAKEDiplomaは、まだ歴史が浅いので、過去のデータも少ないからです。
試験の方法は「マークシート」方式です。色味や、味わいなどのコメントを用語集から選び解答します。
つまり、用語を覚える必要はありません。
とても書きにくい解答用紙です。独学で、初めてJSAの試験を受ける方は、1度スクールの本番想定試験を受けて慣れておくことをオススメします。
テイスティング試験で出されるお酒は「日本酒4と焼酎2」
これまでのSAKEDiplomaの試験に出されたお酒は「4種の日本酒と2種の焼酎」です。
日本酒のテイスティング試験
日本酒に関しては、色味や香り、味わいのコメントの他にも設問があります。良く出る問題はこちらのようです。
・特定名称
・米の種類
・生酛造りの酒はどれか
特定名称とは、「純米酒」「吟醸酒」「本醸造」などの、どれかを答える問題です。
米の種類とは、「山田錦」か「五百万石」なのかなどを答える問題です。
良くある設問として「この中で生酛造りはどれか?」を解答するものもあります。
焼酎のテイスティング試験
焼酎に関しては、香りや味わいなどの細かい設問は、大抵ありません。
・種類(芋、麦、米 など)
・アルコール度数
・減圧か、常圧か
日本酒に比べてシンプルな問題しか出ませんが、焼酎も飲みなれていないと解答は難しいので事前に対策をしておきましょう。
SAKEDiploma 二次試験テイスティングを勉強する方法
SAKEDiplomaは二次試験の勉強方法が、どうやったら良いか分からないと言われています。なぜなら、ワインエキスパートの試験と違い、YouTubeなどの勉強教材が少ないからです。
まず覚えていておきたいのは「難しすぎる日本酒」は出ないということです!
日本酒は、ワインに比べると「造り手の意図でいくらでも味を変えられるお酒」です。杜氏の力量が表れるお酒です。
1次試験で勉強したように、日本酒は水の味わいの違いはもちろん「米の産地」と「酒の産地」が異なっていることも普通です。
そのため、「五百万石なのにこの味!」「純米吟醸とは思えない!」など、そんな面白みがあるのが日本酒です。
しかし試験には、そういった「面白い日本酒」は出ません。
スクールに通って勉強する
余裕があればスクールに通って勉強するのが一番の近道でしょう。
お酒もテイスティングコメントも模範的なものを習得でき「試験に受かる方法」を教えてもらえるからです。
ここでいう「試験に受かる方法」とは「用語の選び方」です。お酒の種類が分かっても「どの用語を選んだら良いか分からない」なら合格できません。
独学で勉強する時はアル添の見極めの練習から
独学で勉強するなら、早い時期から始めたいのが「アル添」を見極めることです。これは、最も大事なトレーニングといえるでしょう。。
練習方法は簡単です。酒屋でもスーパーでも1000円ほどの日本酒を探します。同じ銘柄のお酒でアル添の有無がトレーニング出来るものを探しましょう。
・「本醸造」と「純米酒」
・「吟醸酒」と「純米吟醸酒」
安い日本酒で構いません!特に、日本酒好きな方は美味しいお酒を飲みたくなりますが、試験には高い日本酒はでません。
そして可能な限り、毎日「飲み比べ」ます。
「アル添」の見極め方は人によって異なります。例えば私は「強く香りをかいだ時の鼻に抜けるアルコール感」で見極めました。飲み込んだ瞬間の「キレ」や、口に入れた時の香り。など人によって、とらえ方が異なるので早いうちに自分なりの基準をつくりましょう!
何本も練習して(余ったら料理に使って消費したり!)トレーニングを重ねましょう。
二次試験対策セットを購入すれば独学でもできる
二次試験の時期になると、大手の酒屋「K嶋屋」さんなどで二次試験対策セットが発売されるので、練習にピッタリです。
なぜなら実際に試験に出そうな「分かりやすい日本酒」のセットだからです。
アル添の有無が既に習得済みであれば、「生酛造り」「米の違い」に重点を置いてトレーニングをしましょう。
米の違い
「五百万石」と「山田錦」の違いが分かるようになるまでトレーニングする。
正直なところ、それ以外は分からなくても大丈夫だと思います。特徴の違う、この2つの米の違いが分かれば、おのずと答えが出てくるようになります。
生酛・山廃造りの特徴を捉える
最近の日本酒では、きれいな「生酛つくり」も増えているようですが、試験にはオーソドックスなものが出る事が多いです。
論述の対策方法
二次試験ではテイスティングの他に論文の試験があります。近年は「3問」で「200字のマス目つきの用紙」に記入するスタイルです。
結論から申し上げますと、そこまで時間をかけて対策しなくても大丈夫だと思います。というのも、論述の出来は、そこまで重視されていないようだからです。
しかし、何も書けない!というのは絶対にいけません。何か書けるように準備しておくことが大事です。
2022年度の問題は3問で、このような問題でした。
「3のお酒(山廃)と合う料理について」
「雄町について」
「黒糖焼酎と相性が良い料理について」
なんとなく「書きたい事」が頭に浮かぶような人は完璧です!
なにも書けない・・と思う方は、是非次のトレーニングをして対策しておきましょう。
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①ネットで予想問題を探す
どんな問題が出るかを事前に考えて練習しましょう。論述に関しては過去問が公開されているので、問題の傾向を知ることが出来るからです。
自分で考えるのは大変という方は、ネットで「予想問題」を探しましょう。
②書く練習をする
どんな問題がでるのか分かったら「文字を書く」練習をしましょう。
特に最近「字を書いていない」という方は、書くことに慣れておくことが大切だからです。
ネットで見つけた予想問題や、過去の問題などを実際に200字で書く練習をしてみましょう。用紙はネットで簡単に見つけることが出来ます。
ポイントは「完璧を目指さない」ことです。
最初に触れたように、論述は、そこまで重視されていないようです。「てにをは」が多少変だったり、文章の構成がイマイチと思っても問題ありません。
③キーワードを思い出すために、もう一度「教本」で勉強する
書くことに慣れてきたら、どんな問題が出てきても良いように「キーワード」を思い出しておきましょう。
一次試験の時に勉強したノートや、問題集などをもう一度解いてみるのもオススメです。
ここでも「完璧を目指さない」ことが大切です。ある程度、頭にいれておければ十分です!
JSA SAKEDiplomaは1年でも合格できる!
SAKEDiplomaの試験は「2次試験で落とされる!」試験と言っても良いほどです。早め、早めに対策をスタートして本番に臨みましょう!
試験で学ぶことはスタートラインです。合格したら美味しい日本酒で乾杯しましょう!
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