「ワイングラスって、どう持つのが正解!?」
「海外だと持ち方が違うってホント?」
マナー本には必ずと言って良いほど「ワイングラスの持ち方」が載っています!
しかし、正しいマナーだと言っている事は様々で、どれが正式なのか分からずに逆に不安になってしまう事ありませんか?
実はワイングラスは、どこを持ってもOKなんです!
なぜなら「相手を不快にさせない事」がマナーだからです。
この記事ではワイングラスの持ち方と、知っておきたいマナーについて書いています。
ワインエキスパートが教える、どこでも恥をかかない方法です!
ワイングラスについて知ろう!
ワイングラスの”各部”の呼び方
まずは、ワイングラスの部位の呼び方を知っておきましょう。
ワインを飲むときに、唇をつけるグラスのふちの部分を「リム」といいます。
「リム」の部分が薄いほどワインの口当たりが良くなるので、高級グラスは薄いものばかりです。
ビールや日本酒のグラスが、高級なものほど薄いのと同じですね。
ワインが注がれる、膨らんでいる部分を「ボウル」と言います。
そして「ボウル」を支える細い脚の部分は「ステム」といいます。
底の部分は、「フット」または「プレート」と言いますが、これに関してはあまり使っている人はいません。
ワイングラスの種類は色々あります!
ワインに拘っているレストランに行くと、本当に多くのグラスがあって驚きます。
実はワインは「グラス」によって、全く味わいが変わるものなので、ワインにあったグラスを選ぶのもソムリエの大事な仕事です。
ここでは大まかに、赤・白・スパークリングワインに分けて紹介しましょう。
赤ワインに合うワイングラス
赤ワイン用のグラスは、大ぶりのものが一般的です。
なかでも、「ボルドータイプ」と言わるるボウル部分が大きくて口がゆるやかにすぼまったグラスには、渋味の強いワインに適しています。
力強いワインを、このタイプのグラスで飲むと、タンニンの渋味をまろやかに感じられるのが特徴です。
それに対して「ブルゴーニュタイプ」は、ボウルが横に大きく膨らんでいて口のすぼまっています。
ブルゴーニュのワインは、酸味が強い事と、香りが繊細なことで有名なので、ボウルの中で繊細な香りを楽しめるようになっています。
白ワインに合うワイングラス
白ワイングラスは、赤ワイン用よりも小ぶりのものが多い傾向にあります。
もともとの理由は、冷やした白ワインが温まらないうちに飲み切るためです。
スタンダードなものは、縦長で卵型のボウルで、ゆるやかにすぼむ飲み口の「リースリングタイプ」。酸味が強く軽やかなワインにピッタリのグラスです。
一方、フルボディタイプには、ボウル部分が大きい「モンラッシェグラス(シャルドネタイプ)」も適しています。
(これは赤ワインのグラスで十分に対応できるので、自宅用に買うのは最後で十分です。)
スパークリングワインに合うワイングラス
シャンパーニュなど、スパークリングワインには、細長い形の「フルートグラス」が一般的です。
立ち上る泡が美しく見えるグラスだからです。
芳醇なタイプのシャンパーニュには、ボウル部分に膨らみのあるグラスも合います。
ワイングラスの持ち方は日本と海外で違う?
少し前まで日本では「ステムを持つのが一番正式な方法」と言われていましたが、現代では人によって言う事が違います。
実際に正しいマナーはどれでしょうか。
ワインのステムを持つのがマナーなのは日本オンリー
どんなワイングラスでも「ステムを持つこと」が日本のマナーだと言われていました。
一番の理由は、ワインの歴史が浅い日本では、いわゆる「ソムリエ」が飲む姿を真似してステムを持つのがマナーと言われるようになったと言われています。
しかし、ステムを持つのはテイスティングの際に「温度が伝わりにくい」必要があるプロのソムリエ向けで、ワインを楽しむ人にとって、それが一番良い持ち方とは限りません。
優雅に見える!という理由でステムを持つの様になったともいわれています!
海外では、ボウルを持つのが普通
海外では、ワイングラスのボウル部分を持つ方が一般的です。
実際に海外のレストランではボウルを持って飲んでいる方がほとんど!欧米の映画やドラマを観てもそうかもしれません。
諸説ありますが一番の理由は「ステムを持つと、口に運ぶ際や乾杯のときなどに不安定になって、こぼしてしまうから」です。
ワイングラスの持ち方は日本では「相手に合わせる」のが一番
では、日本ではどちらが正解でしょうか。
正解は「相手や場面に合わせる」ことがマナーです。
例えば、こんなシチュエーションで考えてみましょう。
立食パーティー
不安定な立食の際は、基本的にはボウルを持ちましょう!
乾杯の時には、ステムを持って注ぎたてのシャンパーニュを冷やさないのも良いでしょう。
・スタンディングバー
基本的にボウルを持ちましょう。
特に海外のスタンディングバーでは、しっかりボウルを持ってワインがこぼれないように。
着席したレストラン
レストランの座席に目上の方がいるなら相手と同じグラスの持ち方をしましょう。
グラスの持ち方で検索していると「みんなの中で唯一ボウルを持って飲んでる人を見ると、国際的♡海外を知ってる♡」と思われる!という記事も多くあります。
しかし、グラスの持ち方ひとつで、そんなことは分かりません。
臨機応変に応じた対応が出来る人の方が評価されます!
海外の写真を見ても、ステムを持っているときもあれば、ボウルを持っているものもあります。
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グラスの持ち方より気を付けたい「ワインのマナー」
ワイングラスの持ち方よりも「世界共通」ともいうべきワインのマナーがあります。
どこに行っても恥をかかないために、ぜひ覚えておきましょう。
ワインの「注がれ方」
カジュアルなレストランの場合は、自分たちで注ぎますが、基本的には「男性」が注ぐものです。
デートなどで男性が注いでくれるかどうかを見るのは、グラスの持ち方よりも有意義な事かもしれません。
ワインを注いでもらう時は「グラスを持たない」
ワインを注いでもらう時には絶対にグラスを持ってはいけません。
なぜなら「ワインを注ぐ人が不安定になってしまうから」です。
「お酌」の感覚で、ついグラスを持ってしまいますがワインでは絶対にダメです!
乾杯の時にグラスを「カチン」といわせない
ワイングラスで乾杯をするときはグラス同士をぶつけてはいけません!
ワイングラスは非常に薄くて繊細なので、割れてしまう危険があるからです。
もちろん、カジュアルなお店の分厚いワイングラスなら、盛り上がってぶつけても多少は問題ないかとも思います!
口紅や食べ物でワイングラスを汚さない
ワイングラスに口をつける前に、ナプキンできちんと唇をぬぐうようにしましょう。
ワイングラスが汚れているのは美しくないからです。
とはいえ、楽しく飲んでいるとそんなこと忘れちゃいますし、ナプキンのないカジュアルなレストランもあります。
その場合は、食事の前に口元を抑えておくだけで、そこまで気にしなくても大丈夫でしょう!
出来るだけ同じ場所に口をつけるようにしましょう!そうすればグラスのフチが一周汚くなることはありません。
まとめ:マナーの意味を忘れずに
ワイングラスの持ち方は、特に日本では、人によって見解が異なります。
「持ち方は、どちらでも良い」と知っているだけで、立派な立ち振る舞いが出来るようになりますよ。
ワインの、こんな話をする友達がほしい・・
大人になってから趣味を広げていくと、今まで接点のなかった方たちと知り合いになれます!
「世界共通の言語」と言われるワイン。お金はかかりますがスクールに通う価値はありますよ。